非鉄金属メーカーのN社様では、特定の工場部門において、倉庫での検品作業がシステム化されておらず、以下の課題を抱えていました。
①検品作業におけるリスク
品目リストと現物を照らし合わせる作業を目視で行っていたため、人為的なミスが発生するリスクがありました。
②重量計測におけるリスク
材料管理に必要な重量計測の結果を目視で確認していたため、記録ミスや不正のリスクがありました。
③非互換対応※5の必要性
既存のシステムはAccessで構築されていたため、利用者が限定的かつOfficeのバージョンアップによる非互換対応によりシステム改修作業が定期的に必要になっていました。
これらの課題は、人為的なミスや不正が発生するリスクの増加、システム運用を含む業務効率の低下等を引き起こしていました。
当社は、業務の正確性と効率性を向上させ、人為的なミスを減らすことでこれらの課題を解決すべく、以下の提案を行いました。
①クライアントアプリケーション※6の構築
C#.Netを用いたクライアントアプリケーションを新たに開発し、システムの利用範囲の拡大を可能とする。
②ハンディターミナルとシステムの連携
バーコードを読み取るハンディターミナルを検品作業に導入し、システムと連携させることで、品目リストとの照合を自動化する。これにより、検品作業の効率化とミスの削減を目指す。
③計量器とシステムの連携
重量チェックで使用する計量器とシステムを連携させ、予想重量との差異を自動的にチェックできるようにする。これにより、計量ミスの防止と材料の種類によるエラー判定の自動化を図る。
開発は以下のステップで進めました。
①既存システムの調査
既存のAccessシステムを詳細に調査し、現行の業務フローとシステムの課題を正確に把握しました。
②現場との連携
新たに導入するハンディターミナルや計量器との連携フロー、具体的な利用シーンについて、現場のご担当者様と、共通のイメージを持つための綿密な打ち合わせを重ねながら構築しました。
③導入時のサポート
システム導入時には、現場のご担当者様に対して実際のデバイスを使用しながら丁寧に説明し、システムを利用するイメージを正確に掴んでもらえるように努めました。
これらのステップを通じて、現場のニーズに合致した、スムーズなシステム導入を目指しました。
今回のシステム開発により、以下の成果を実現しました。
①検品作業の効率化
ハンディターミナルとのシステム連携により、入荷・出荷品目の検品作業や棚卸し作業が大幅に効率化されました。
②チェックミスの防止
計量器とのシステム連携により、計量誤差の計算から、その誤差が入出荷の許容範囲外であるかのチェックまでをシステム化したことで、目視の場合に発生するチェックミスが無くなりました。
③業務連携の強化
事務所と現場をシステムで連携することにより、人や紙書類の移動によるロスを削減し、業務プロセス全体が効率化されました。
上記のように人的ミスのリスクのある部分の多くをシステムにより自動化することで、業務の正確さの向上と効率化を実現できました。
※1 C#.Net:マイクロソフトが開発したプログラミング言語の一つ。Windowsアプリケーション開発によく使われます。
※2 ORACLE:データベース管理システム(DBMS)の一つで、大規模なデータ管理に適しています。
※3 Access:Microsoftが提供するデータベース管理システム(DBMS)。小〜中規模向けに手軽にデータベースとフォームを構築できますが、大規模運用やWeb連携には制約が多いです。
※4 ハンディターミナル:携帯型の情報端末のことです。バーコードやQRコードの読み取り、データ入力、無線通信などの機能があります。
※5 非互換対応:ソフトウェアやデータベースが新しいバージョンに入れ替わった際、既存機能やファイル形式が動作しなくなる(互換性が失われる)問題に対処する作業。アップグレードのたびに改修・検証が必要になるため、運用コスト増の要因となる。
※6 クライアントアプリケーション:PCやスマートフォンにインストールして使用するアプリケーションです。Webアプリケーションがブラウザ上で動作するのに対し、クライアントアプリは端末上で直接動作し、より高い処理性能や端末連携が求められる場面で利用されます。
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