富士通オフコンが2031年に終了?今後の対策とは?
オフィスコンピュータ(通称:オフコン)は、長年にわたり企業の基幹業務を支えてきた信頼のシステムです。特に富士通のオフコンは、販売管理・在庫管理・財務管理などに多く活用されてきました。
しかし、近年はクラウドやオープンシステムへの移行が進み、オフコンの役割は転換点を迎えています。さらに、サービス自体も2031年3月末で終了予定と富士通から公式発表があり、多くの企業にとって早急な対応が求められています。
そこで本記事では、システム担当者が取るべき具体的な対策をご紹介します。
【目次】
そもそもオフコンとは?
サービス終了後に備えた今後の具体的な対策とは?
まとめ
そもそもオフコンとは?
オフコン(オフィスコンピュータ)は、販売管理や在庫管理、会計処理など「企業の基幹業務」に特化したコンピュータです。オフコンは、高い安定性(長年トラブルなく稼働しているケースが多い)や業務に特化した効率的な処理に強みを持ち、1980〜90年代に大きく普及しました。特に、富士通の「FACOM Kシリーズ」は多くの中小企業に導入されました。
しかし、そんなオフコンにも現在では下記のような課題があります。
- 「部品調達が難しく、 故障時の修理が困難」
- 「対応できる技術者が減少しており、COBOLなど旧言語に詳しい人材が不足している」
- 「クラウドやAIとの連携ができないため、データ活用に制約がある」
- 「保守コストが上昇しており、長期利用するほど費用が膨らむ」
つまり「使い続けられるが、続けるほどリスクが増える」状態にあるのです。
サービス終了後に備えた今後の具体的な対策とは?
2031年3月末の富士通によるオフコンの販売・保守終了に向け、単なる「機器の入れ替え」ではなく、将来を見据えた「システム基盤の刷新」を行うことが必要です。進めるべき対策は、大きく以下の3つのステップに分けられます。
ステップ1:現状を把握する(資産の棚卸し)

まずは「ブラックボックス化」しやすいオフコンの中身を可視化することが必要です。
- ・業務範囲を特定する: どの業務プロセスがオフコンに依存しているか
- ・資産を定量化する: プログラム本数、画面数、帳票数、データ容量
- ・技術要素の確認する: 使用言語(COBOL、YPSなど)、データ形式
「何がどれだけ動いているか」を正確に把握しなければ、適切な移行予算や期間を算出することはできません。
ステップ2:移行方針を決定する

オフコンからの脱却には、大きく分けて3つのアプローチがあります。自社の予算、業務の独自性、将来の拡張性を天秤にかけ、最適な方式を選定しましょう。
①パッケージ・ERP導入
自社の業務フローを、パッケージソフトやERP(統合基幹業務システム)の標準機能に合わせる手法です。業務の標準化を進めたい、システムの属人化を解消したい企業の方に最適です。
- ・メリット: スクラッチ開発に比べて導入期間が短く、法改正対応やセキュリティ対策などベンダーのサポートを受け続けられます。
- ・デメリット: 従来の業務プロセスを変える必要があるため、現場の反発を招きやすく、定着までのチェンジマネジメントが重要になります。
②マイグレーション
現在稼働しているCOBOLなどのプログラム資産を変換ツール等を用いて、WindowsやLinuxなどのオープン環境で動作するように移行する手法です。独自の業務フローを変えることが難しく、まずは「オフコン撤廃」を最優先したい企業の方に最適です。
- ・メリット: 画面イメージや操作性をほぼ変えずに移行できるため、現場の教育コストを最小限に抑えられます。既存資産を有効活用できる点が強みです。
- ・デメリット: 業務プロセスやシステムの根本的な課題(古くなったロジックなど)はそのまま残るため、将来的なDX(デジタルトランスフォーメーション)対応の足かせになるリスクがあります。
③クラウド・SaaSを組み合わせた再構築
基幹部分はERPやクラウドデータベースで再構築し、勤怠や経費精算などの周辺業務には専門のSaaSを組み合わせるなど、適材適所でシステムを刷新する手法です。システム刷新を機に、データ活用やDXを本格的に推進したい企業の方に最適です。
- ・メリット: 最新のクラウド技術やAPI連携を活用できるため、柔軟性が高く、将来のビジネス変化に即応できるシステム基盤を構築できます。
- ・デメリット: 複数のサービスを組み合わせるためシステム設計が複雑になりやすく、開発コストや難易度が高くなる傾向があります。
ステップ3:移行計画を立てて動き出す(ロードマップの策定)

システム移行は要件定義から稼働安定まで数年単位のプロジェクトになります。「まだ先の話」と思わず、例えば、下記のように2031年のゴールから逆算してスケジュールを引くことが重要です。
【スケジュール例】
①2026〜2027年:現状分析・方針決定・ベンダー選定
社内の資産棚卸しを行い、どの方式で移行するかを決定します。
②2027〜2029年:要件定義・設計・開発・テスト
新システムの構築およびデータ移行のリハーサルを入念に行います。
③2030年度:並行稼働・新システムへの完全移行
トラブル発生時に備えた並行稼働期間を経て、完全に切り替えます。
特に技術者の確保が年々難しくなっているため、早めにシステム開発ができる企業へ相談をすることが重要です。
システム開発に関しては、ティージェイエスにお任せください!
富士通オフコンは、2031年3月末でサポート終了が予定されており、システム担当者にとっては、今後の方向性を検討すべき時期に差し掛かっています。
当社では、さまざまな業務システムの再構築・リプレイスをご支援してきた中で、既存システムの内容を整理する過程において、COBOLで構成された資産を読み解く必要が生じるケースにも対応してきました。
「何から手を付けるべきか分からない」「現行システムをどう整理すればよいか」といった初期検討段階からでもご相談いただけます。
基幹システムの次の一手を検討するきっかけとして、ぜひお気軽にご相談ください。